文献詳細
文献概要
疾患と検査値の推移
副甲状腺機能亢進症・低下症
著者: 宮﨑直子1
所属機関: 1伊藤病院診療技術部臨床検査室
ページ範囲:P.900 - P.908
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●副甲状腺機能亢進症とは副甲状腺ホルモン(PTH)の慢性的な分泌過剰状態により生じる代謝異常である.
●副甲状腺機能亢進症のうち,高カルシウム(Ca)血症・低リン血症も認める場合を原発性副甲状腺機能亢進症(pHPT),慢性腎不全などから起こる低Ca血症などによりPTHが過剰に分泌される状態を続発性副甲状腺機能亢進症(sHPT)と呼ぶ.
●副甲状腺機能低下症はPTH作用障害により低Ca血症・高リン血症を呈する疾患であり,PTH分泌不全と標的組織のPTH不応性に大別される.
●PTHの標的組織は腎臓と骨であり,その役割はCa代謝調節の中枢として極めて重要である.
●副甲状腺機能亢進症とは副甲状腺ホルモン(PTH)の慢性的な分泌過剰状態により生じる代謝異常である.
●副甲状腺機能亢進症のうち,高カルシウム(Ca)血症・低リン血症も認める場合を原発性副甲状腺機能亢進症(pHPT),慢性腎不全などから起こる低Ca血症などによりPTHが過剰に分泌される状態を続発性副甲状腺機能亢進症(sHPT)と呼ぶ.
●副甲状腺機能低下症はPTH作用障害により低Ca血症・高リン血症を呈する疾患であり,PTH分泌不全と標的組織のPTH不応性に大別される.
●PTHの標的組織は腎臓と骨であり,その役割はCa代謝調節の中枢として極めて重要である.
参考文献
1)伊藤公一(監),北川亘(編):伊藤病院ではこう診る! 甲状腺疾患超音波アトラス.全日本病院出版会,2018
2)貴田岡正史,鈴木眞一(編):甲状腺超音波診断ガイドブック,改訂第3版.南江堂,2016
3)平田結喜緒(監),竹内靖博,杉本利嗣,成瀬光栄,他(編):副甲状腺・骨代謝疾患診療マニュアル,初版.診断と治療社,2013
4)Bilezikian JP, Brandi ML, Eastell R, et al : Guidelines for the management of asymptomatic primary hyperparathyroidism : summary statement from the Fourth International Workshop. J Clin Endocrinol Metab 99:3561-3569,2014
5)内野眞也:家族性副甲状腺機能亢進症の診断と外科的治療.日内分泌・甲状腺外会誌 29:189-192,2012
6)Slatopolsky E, Brown E, Dusso A : Pathogenesis of secondary hyperparathyroidism. Kidney Int Suppl 73:S14-S19,1999
7)日本透析医学会:慢性腎臓病に伴う骨・ミネラル代謝異常の診療ガイドライン.日透析医学会誌 45:301-356,2012
8)難病情報センター:副甲状腺機能低下症(指定難病235)(http://www.nanbyou.or.jp/entry/4427)(2019年4月9日アクセス)
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