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文献詳細

雑誌文献

検査と技術47巻8号

2019年08月発行

文献概要

連載 生理検査のアーチファクト・27

—呼吸機能検査②—息漏れによる影響

著者: 佐野成雄1

所属機関: 1大分大学医学部附属病院医療技術部臨床検査部門

ページ範囲:P.914 - P.918

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こんなアーチファクトを知っていますか?

 図1は呼吸機能検査で日常みられる波形および数値データである.図1aは肺活量測定波形で,吸気肺活量(inspiratory vital capacity:IVC)より呼気肺活量(expiratory vital capacity:EVC)が著明に増加している.図1bは努力性肺活量測定波形である.努力呼気曲線からの呼気時間は2秒未満であった.図1cは機能的残気量(functional residual capacity:FRC)測定画面および肺拡散能力(lung diffusing capacity of CO:DLCO)データである.安静換気の不均一性およびDLCOとDLCO′(希釈率から求めた)データの乖離が認められる.図1dは通常測定モードでのDLCO自己測定およびシリンジ精度管理結果データであるが,DLCOの異常高値が認められる.

 これらはいずれもアーチファクトであるが,なぜこのようなアーチファクトが現れるのだろうか?

参考文献

1)宮澤義:生理機能検査におけるアーチファクトの鑑別とその解決法 呼吸機能検査.Med Technol 32:365-372,2004
2)富田豊,正門由久,髙橋修(編):臨床検査技師に必要な生理検査機器の常識 実例から学ぶとっさの判断.丸善出版,pp29-30,2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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