文献詳細
文献概要
臨床医からの質問に答える
悪性リンパ腫やリンパ性白血病の診断において,クロナリティを判断するためのサザンブロット法とPCR法の使い分けを教えてください.
著者: 丸岡隼人1 白石祐美1
所属機関: 1神戸市立医療センター中央市民病院臨床検査技術部細胞遺伝子検査室
ページ範囲:P.56 - P.60
文献購入ページに移動悪性リンパ腫をはじめとするリンパ系腫瘍の診断は,病理組織学的検査やフローサイトメトリーを中心に行われるが,反応性病変との鑑別が困難なケースがある.また,針生検や内視鏡下生検などの微量検体においては,細胞が少ないため正確な診断に苦慮することがある.免疫関連遺伝子再構成検査は,B細胞およびT細胞のクロナリティを証明する検査であり,確定診断および極少数の腫瘍細胞の検出に有力な情報を提供する.
検査法としてサザンブロット(Southern blot)法とPCR(polymerase chain reaction)法があり,本稿では両法の原理およびメリット・デメリットを紹介し,その使い分けについて解説する.
参考文献
掲載誌情報