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文献詳細

雑誌文献

検査と技術48巻1号

2020年01月発行

文献概要

連載 生理検査のアーチファクト・31

—聴覚機能検査② 気導聴力検査—知識不足による影響

著者: 橘内健一1

所属機関: 1社会医療法人耳鼻咽喉科麻生病院

ページ範囲:P.74 - P.75

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こんなアーチファクトを知っていますか?

 図1aの右耳の気導聴力検査の結果は125〜8,000Hzまで全ての周波数で正常である.左耳の結果は125〜8,000Hzまで55〜65dBと聴力閾値レベルの上昇がみられ,聴力の程度は中等度の難聴である.マスキングノイズレベル(気導)は,右・左耳とも全ての周波数で0dBである.

 図1bの右耳の気導聴力検査の結果は125〜8,000Hzまで全ての周波数で正常である.左耳の結果は125〜8,000Hzまで70〜110dBとスケールアウト(オージオメータの最大出力でも検査音の聴取ができない)で,聴力の程度は高度の難聴である.マスキングノイズレベル(気導)は,右耳は全ての周波数で0dB,左耳は40〜65dBである.図1a,bは同じ人のオージオグラムである.ではどちらが正しいのか.

参考文献

1)日本聴覚医学会(編):聴覚検査の実際,改訂4版.南山堂,2017
2)立木孝,太田文彦:聴覚検査法(1990)の制定について.Audiol Jpn 33:792-806,1990

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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