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文献詳細

雑誌文献

検査と技術48巻11号

2020年11月発行

書評

臨床研究の教科書—研究デザインとデータ処理のポイント 第2版 フリーアクセス

著者: 曽根博仁1

所属機関: 1新潟大大学院・血液・内分泌・代謝内科

ページ範囲:P.1253 - P.1253

文献概要

初心者を即戦力にするのに必要な「疫学・統計学的センス」が短期間に身につく

 そのものずばりの書名とおりの本である.多くの類書に目を通すが,その中でも本書は,臨床研究をやりたいと教室の門戸を叩いてくれた若い皆さん(臨床医,メディカルスタッフ,非医療系大学新卒生などさまざま)に薦める最初の数冊のうちの一冊となっている.

 当教室にはすでに,多くのタイプやサイズの大規模臨床データベースが存在し,著者の川村孝先生も本書内で同様のことを述べられているように,「世界の臨床現場に役立つエビデンスを自ら創る」という方針の下に,院生は修士・博士にかかわらず,すぐに研究最前線に投入され,先輩院生やスタッフと同じように独立したテーマで,先行研究調査→解析計画立案→データ解析→学会発表→論文作成に取りかかることが求められる.しかし,多くの臨床教室と同様,指導に当たる先輩院生やスタッフも,基礎から手取り足取り教えている時間的余裕は少ない.そのような状況で,初心者を即戦力にする(少なくともわれわれとある程度ディスカッションできるようにする)のに必要な,(川村先生も本書内でおっしゃる)「疫学・統計学的センス」を短期間に身に付けてもらうのに最適の書である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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