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文献詳細

雑誌文献

検査と技術48巻12号

2020年12月発行

文献概要

技術講座 生理

—step up編—乳がん検診:マンモグラフィと超音波検査の併用

著者: 後藤剛1

所属機関: 1勤医協中央病院乳腺センター

ページ範囲:P.1322 - P.1328

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Point

●マンモグラフィを参照しながら超音波検査を行う同時併用によって,お互いの長所を最大限に発揮することができます.

●検診の感度を上げる(乳癌発見数を増やす)には,隠れている病変を見つけ出すため,乳腺が多い部位=マンモグラフィで白い部分に重点を置いて走査します.

●検診の特異度を下げる(不必要な精査を減らす)には,境界明瞭な腫瘤の超音波での鑑別と,FADという所見を読み解くことが重要です.

●構築の乱れと石灰化の拾い上げは検診ではマンモグラフィに任せましょう.

●病変の位置を推定する際は,マンモグラフィのMLO(内外斜位方向)の撮影時に斜位がかかっている点を考慮します.

参考文献

1)日本乳癌学会(編):患者さんのための乳がん診療ガイドライン2016年版.金原出版,2016
2)宇佐美伸,大貫幸二:超音波検査技師に対するマンモグラフィ読影試験―同時併用検診で感度は上昇するか.日乳癌検診会誌 20:161-167,2011
3)川﨑あいか,小清水佳和子,有泉千草,他:マンモグラフィ2方向から病変の位置を推定する簡易手法を用いた位置情報支援ツールの考案.日乳癌検診会誌 27:179-186,2018
1)日本乳癌検診学会総合判定委員会(編):マンモグラフィと超音波検査の総合判定マニュアル,第1版.篠原出版新社,2015
2)日本医学放射線学会,日本放射線技術学会(編):マンモグラフィガイドライン,第3版増補版.医学書院,2014
3)石山公一,大貫幸二,佐志隆士,他:マンモグラフィのあすなろ教室,第1版.秀潤社,2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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