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文献詳細

雑誌文献

検査と技術48巻2号

2020年02月発行

文献概要

FOCUS

尿沈渣中に認められたキサンチン結晶

著者: 大沼健一郎1

所属機関: 1神戸大学医学部附属病院検査部

ページ範囲:P.114 - P.117

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はじめに

 尿中にはさまざまな物質が含まれており,飽和濃度以上となると析出し,塩類や結晶類として尿沈渣で認められる.特徴的な形態や色調を有する他,溶解するpHや温度が異なることから,その同定には形態学的所見に加えて溶解性の確認が行われる.シュウ酸カルシウム結晶,尿酸結晶などの通常結晶類や,代謝異常症などで生じる異常結晶類のなかで,アトラスなどに掲載されているものは形態や性状がよく知られており,容易に同定可能である.しかし,薬物結晶やこれまで報告されていない結晶成分については,情報が少なく同定が困難であることが多い.本稿では,新たな結晶成分であるキサンチン結晶について,その形態学的特徴や臨床的意義について概説する.

参考文献

1)大沼健一郎,小林沙織,直本拓己,他:血液腫瘍に対する化学療法中の患者尿中にキサンチン結晶を認めた一症例.医学検査 68:763-768,2019
2)石澤賢一:腫瘍崩壊症候群と診療ガイドライン.癌と化療 41:135-140,2014
3)LaRosa C, McMullen L, Bakdash S, et al : Acute renal failure from xanthine nephropathy during management of acute leukemia. Pediatr Nephrol 22:132-135,2007
4)Rebentisch G, Stolz S, Muche J : Xanthinuria with xanthine lithiasis in a patient with Lesch-Nyhan syndrome under allopurinol therapy. Aktuelle Urol 35:215-221,2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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