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尿沈渣中に認められたキサンチン結晶
著者: 大沼健一郎1
所属機関: 1神戸大学医学部附属病院検査部
ページ範囲:P.114 - P.117
文献購入ページに移動尿中にはさまざまな物質が含まれており,飽和濃度以上となると析出し,塩類や結晶類として尿沈渣で認められる.特徴的な形態や色調を有する他,溶解するpHや温度が異なることから,その同定には形態学的所見に加えて溶解性の確認が行われる.シュウ酸カルシウム結晶,尿酸結晶などの通常結晶類や,代謝異常症などで生じる異常結晶類のなかで,アトラスなどに掲載されているものは形態や性状がよく知られており,容易に同定可能である.しかし,薬物結晶やこれまで報告されていない結晶成分については,情報が少なく同定が困難であることが多い.本稿では,新たな結晶成分であるキサンチン結晶について,その形態学的特徴や臨床的意義について概説する.
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