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文献概要
増刊号 採血のすべて—手技から採血室の運用まで徹底解説 Ⅱ 採血の実際
採血器具の選択—ホルダー,注射器,翼状針など
著者: 大西宏明1
所属機関: 1杏林大学医学部臨床検査医学
ページ範囲:P.222 - P.226
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静脈採血に用いられる器具・用具には,採血針,採血用ホルダー,注射器,採血管をはじめとして,消毒綿や駆血帯,分注器材,腕枕などさまざまなものが含まれる.それぞれにさまざまなサイズなどの種類があり,またメーカーによっても少しずつ特徴が異なるため,目的・状況に応じて適切な器具を使う必要がある.そのなかでも,ホルダーと注射器の使い分け,および採血針と翼状針の使い分けについては,採血法の選択にかかわるため,特に重要である.
2019年3月に発行された最新の標準採血法ガイドライン(GP4-A3)では,採血器具を紹介する章の後に,新たに採血法の選択に関する章を設けている1).本稿では,特に重要となるホルダーと注射器の使い分け,および採血針と翼状針の使い分けについて,主にガイドラインの内容に沿って解説する.また,その他の器具・用具についても注意を要するものを取り上げて解説する.
静脈採血に用いられる器具・用具には,採血針,採血用ホルダー,注射器,採血管をはじめとして,消毒綿や駆血帯,分注器材,腕枕などさまざまなものが含まれる.それぞれにさまざまなサイズなどの種類があり,またメーカーによっても少しずつ特徴が異なるため,目的・状況に応じて適切な器具を使う必要がある.そのなかでも,ホルダーと注射器の使い分け,および採血針と翼状針の使い分けについては,採血法の選択にかかわるため,特に重要である.
2019年3月に発行された最新の標準採血法ガイドライン(GP4-A3)では,採血器具を紹介する章の後に,新たに採血法の選択に関する章を設けている1).本稿では,特に重要となるホルダーと注射器の使い分け,および採血針と翼状針の使い分けについて,主にガイドラインの内容に沿って解説する.また,その他の器具・用具についても注意を要するものを取り上げて解説する.
参考文献
1)日本臨床検査標準協議会:標準採血法ガイドライン(GP4-A3).日本臨床検査標準協議会,2019
2)Hefler L, Grimm C, Leodolter S, et al : To butterfly or to needle : the pilot phase. Ann Intern Med 140:935-936,2004
3)Ohnishi H, Watanabe M, Watanabe T : Butterfly needles reduce the incidence of nerve injury during phlebotomy. Arch Pathol Lab Med 136:352,2012
4)杤尾人司,崎園賢治,竹川啓史,他:アルコール禁患者におけるクロルヘキシジングルコン酸塩による静脈採血時の適正な消毒時間:採血シミュレーションを加えた細菌学的検討.医学検査 61:374-379,2012
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