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増刊号 採血のすべて—手技から採血室の運用まで徹底解説 Ⅲ 採血手技と検査値
溶血および凝固の影響とその対策
著者: 大川龍之介1
所属機関: 1東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科先端分析検査学分野
ページ範囲:P.234 - P.238
文献購入ページに移動はじめに
採血時の溶血や凝固は,検査室において最も身近に起こりうる検査値に影響を与える要因の1つである.適切な採血や検体前処理を行うことでその回避が可能であり,またその検査値への影響を理解することで,より精確な情報を臨床へ報告することができる.本稿のトピックは,採血時の溶血や凝固の原因やそれに伴う検査値の変動についてであり,主に血管外で引き起こる溶血および凝固を中心に述べる.
採血時の溶血や凝固は,検査室において最も身近に起こりうる検査値に影響を与える要因の1つである.適切な採血や検体前処理を行うことでその回避が可能であり,またその検査値への影響を理解することで,より精確な情報を臨床へ報告することができる.本稿のトピックは,採血時の溶血や凝固の原因やそれに伴う検査値の変動についてであり,主に血管外で引き起こる溶血および凝固を中心に述べる.
参考文献
1)日本臨床検査標準協議会:標準採血法ガイドライン(GP4-A3).日本臨床検査標準協議会,2019
2)Dimeski G, Mollee P, Carter A : Increased lipid concentration is associated with increased hemolysis. Clin Chem 51:2425,2005
3)Behling-Kelly E, Collins-Cronkright R : Increases in beta-lipoproteins in hyperlipidemic and dyslipidemic dogs are associated with increased erythrocyte osmotic fragility. Vet Clin Pathol 43:405-415,2014
4)内場光浩:実臨床における凝固線溶検査のピットフォール.日血栓止血会誌 29:28-34,2018
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