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文献詳細

雑誌文献

検査と技術48巻3号

2020年03月発行

文献概要

増刊号 採血のすべて—手技から採血室の運用まで徹底解説 Ⅲ 採血手技と検査値

生理的変動の影響—ホルモン,負荷試験の留意点

著者: 下澤達雄1

所属機関: 1国際医療福祉大学医学部臨床検査医学

ページ範囲:P.248 - P.252

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はじめに

 血糖,中性脂肪,リン,インスリン,コルチゾール,成長ホルモン,メラトニンなど各種血液生化学項目,特にホルモン系は日内変動,食事などさまざまな要因で影響を受けることは周知の事実である.また,性ホルモンは女性においては月経周期に伴い大きく変動するため日差変動が大きくなる.本稿ではホルモンの日内,日差変動で留意する点と,内分泌系負荷試験において影響しうる要因について概説する.

 なお,本稿での解説に先立って,保険診療で測定できるホルモンについて表1にまとめておく.フィードバック機構にある項目は,負荷試験で用いられる刺激性ホルモンや同時測定を行う際に有効なものをピックアップしているので,ぜひ活用してほしい.

参考文献

1)Doi M, Takahashi Y, Komatsu R, et al : Salt-sensitive hypertension in circadian clock-deficient Cry-null mice involves dysregulated adrenal Hsd3b6. Nat Med 16:67-74,2010
2)Perelis M, Marcheva B, Ramsey KM, et al : Pancreatic β cell enhancers regulate rhythmic transcription of genes controlling insulin secretion. Science 350:aac4250,2015
3)中山アヤコ,冨田史子,齋木このみ,他:プロゲステロン膣坐剤の有効性と日内変動を考慮した投与設計.医療薬 32:375-382,2006
4)Barry DW, Kohrt WM : Acute effects of 2 hours of moderate-intensity cycling on serum parathyroid hormone and calcium. Calcif Tissue Int 80:359-365,2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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