icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術48巻3号

2020年03月発行

文献概要

増刊号 採血のすべて—手技から採血室の運用まで徹底解説 Ⅲ 採血手技と検査値

血液培養のための採血

著者: 大塚喜人1

所属機関: 1亀田総合病院臨床検査部

ページ範囲:P.268 - P.272

文献購入ページに移動
血液培養の目的

 血液培養は発熱の原因として,一過性,持続性または間歇性の細菌,真菌血症を惹起していると考えられる患者に対する検査であり,感染症診療において重要な検査の1つである.

 血液培養は細菌や真菌による感染症の原因部位の推定,原因菌の特定,治療抗菌薬の選択,治療期間の決定に役立つ重要な情報を与えてくれる.感染症のなかには問診や診察によって推定可能なものもあるが,血液培養はその確認や思わぬ感染症の特定につながることも多い.感染性心内膜炎やカテーテル関連血流感染症といった血流感染症では,血液培養が陽転し微生物を検出することが必要である.

参考文献

1)日本臨床検査標準協議会:標準採血法ガイドライン(GP4-A3).日本臨床検査標準協議会,pp18-31,2019
2)Ellen JB(著),松本哲哉,満田年宏(訳):CUMITECH 1C 血液培養検査ガイドライン.医歯薬出版,pp12-32,2007
3)満田年宏,三澤成毅,細川直登,他:第3章 検体の採取法と輸送.日本臨床微生物学会(編):血液培養検査ガイド.日本臨床微生物学会,南江堂,pp27-38,2013
4)戸口明宏,大塚喜人,細川直登他:過去5年間の臨床検査技師による血液培養採取の取組みとその効果について.第65回日本医学検査学会抄録,2016

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?