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増刊号 採血のすべて—手技から採血室の運用まで徹底解説 Ⅳ 採血合併症と予防・対応法
神経損傷
著者: 藤田浩1
所属機関: 1東京都立墨東病院輸血科
ページ範囲:P.278 - P.282
文献購入ページに移動はじめに
採血による神経損傷は,皮神経が皮静脈の表面を走行しているなど解剖学的理由により,従来不可避と考えられ,一定頻度で発生している.その理由をよく理解し,適正な採血手順を順守することが重要である.神経損傷の発生に対して適正な対応をすることで,患者不安を軽減させることにつながる.本稿では,神経損傷の機序,原因,病態,臨床的特徴,予防法,事後対応について解説する.
採血による神経損傷は,皮神経が皮静脈の表面を走行しているなど解剖学的理由により,従来不可避と考えられ,一定頻度で発生している.その理由をよく理解し,適正な採血手順を順守することが重要である.神経損傷の発生に対して適正な対応をすることで,患者不安を軽減させることにつながる.本稿では,神経損傷の機序,原因,病態,臨床的特徴,予防法,事後対応について解説する.
参考文献
1)藤田浩:神経損傷.月刊ナーシング 37:8-10,2017
2)Sermeus LA, Sala-Blanch X, McDonnell JG, et al : Ultrasound-guided approach to nerves (direct vs. tangential) and the incidence of intraneural injection : a cadaveric study. Anaesthesia 72:461-469,2017
3)藤田浩:肘窩,前腕の解剖学を再確認することで,採血部位を決定する.月刊ナーシング 37:33-47,2017
4)藤田浩:神経損傷,Medi Technol 44:1052-1055,2016
5)Ohnishi H, Watanabe M, Watanabe T : Butterfly needles reduce the incidence of nerve injury during phlebotomy. Arch Pathol Lab Med 136:352,2012
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