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文献詳細

雑誌文献

検査と技術48巻3号

2020年03月発行

文献概要

増刊号 採血のすべて—手技から採血室の運用まで徹底解説 Ⅳ 採血合併症と予防・対応法

採血の裁判例—損害賠償責任の根拠と手技上の過失に係る裁判例の概要

著者: 前田正一1234

所属機関: 1慶應義塾大学大学院 2慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科医療マネジメント学分野公衆衛生学分野 3慶應義塾大学医学部医療政策・管理学教室 4慶應義塾大学SFC研究所医療倫理・医療安全教育研究・ラボ

ページ範囲:P.302 - P.305

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はじめに

 過去の医療裁判例を概観すると,採血を受けた者(患者や健康診断の受診者)が,採血の行為に過失があり,それによって損害が生じたとして,穿刺者(臨床検査技師等)や医療法人等を被告として,損害賠償を求める民事訴訟を提起した事案はこれまでに10件以上存在することがわかる.

 そこで本稿では,上記の採血に係る損害賠償責任の根拠について示した上で,本誌の主たる読者である臨床検査技師が穿刺者であった裁判例(手技上の過失に係る裁判例)の概要を示す.

参考文献

1)裁判所:裁判例情報(http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/search4?reload=1)(2020年1月9日アクセス)
2)Maeda1 S, Kamishiraki E, Kobayashi R : Should informed consent be obtained prior to phlebotomy for blood sampling? : Current practice and opinion in Japan. Journal of Patient Safety & Conflict Management 10:19-28,2016
・前田正一:医療事故と法.赤林朗(編):入門 医療倫理1(初版).勁草書房,2005
・前田正一:院内検証—過失等の検証を中心に.前田正一(編):医療事故初期対応.医学書院,2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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