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文献詳細

雑誌文献

検査と技術48巻3号

2020年03月発行

文献概要

増刊号 採血のすべて—手技から採血室の運用まで徹底解説 Ⅴ 採血室の運営と工夫

採血教育と採血手技の評価

著者: 秋永理恵1 稲葉則和2 下野僚子3

所属機関: 1飯塚病院中央検査部 2小林クリエイト株式会社ヘルスケア事業部ヘルスケア開発部ヘルスケアシステム課 3東京大学総長室総括プロジェクト機構「プラチナ社会」総括寄付講座

ページ範囲:P.324 - P.329

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はじめに

 「私,失敗しないので!」という医療ドラマでの決め台詞があるが,日常の患者に対する生体侵襲のある医療行為で最も頻繁に実施している採血では,失敗はつきものである.しかし,この採血失敗は患者への心証を損なう他,採血実施者のメンタルにも悪影響を及ぼすことは周知の事実である.そこで“失敗させないシステム”を考案し実践したところ,ある程度までは失敗率の低減ができた.失敗しないことにより,待ち時間の短縮,無駄な物品の削減ができ,病院運営にも貢献できた.また,さらなる失敗率低下を目指し,失敗の原因を特定し,個人に対して失敗原因に対応する教育への取組みも開始した.安心・安全な採血室を実現することが私たちの望む採血室であり,それを実現するための業務改善について紹介する.

参考文献

1)下野僚子,水流聡子,飯塚悦功:質保証のための病院業務における要員配置モデルの提案.品質 41:371-381,2011
2)日本臨床検査標準協議会:標準採血法ガイドライン(GP4-A2).日本臨床検査標準協議会,2007
3)秋永理恵,稲葉則和,加藤省吾,他:外来患者への採血業務改善のための採血難易度と採血技術レベルのマッチング.日臨検自動化会誌 42:599-606,2017

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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