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増刊号 採血のすべて—手技から採血室の運用まで徹底解説 付録 教科書には書いていない採血のコツ
駆血帯の下留め
著者: 杤尾人司1
所属機関: 1神戸市立医療センター中央市民病院臨床検査技術部
ページ範囲:P.367 - P.367
文献購入ページに移動 駆血帯にはベルクロ®(面ファスナー)タイプもあるが,臨床現場ではシンプルで実用的な留め金の付いたゴム製がよく使用されている.駆血は差し出された腕に適切な圧力でゴム管を巻く作業であるが,スマートに採血を行うための“ちょっとしたコツ”がここにもある.外来採血室でてきぱきと作業をしている看護師は,駆血帯の金具を腕の背面で留めている.いわば“駆血帯の下留め”法である.
この方法で行うと,腕の前面で留める通常法に比べ,
①駆血した残りのゴム管がぶらぶらしない.そのため穿刺時の集中力が増す.邪魔なぶらぶらゴム管を留め金具に絡める作業が省ける.
②(ゴム管を留め金に絡めていないため)採血終了時には,留め金を片手で簡単に外すことができる.動作が少ないため固定している針先の動きを最小限にすることができ,安全である.
③外したときに,ゴム管の跳ねる範囲が小さく,ゴム管が針に当たることはない.
などの優れた点がある.
この方法で行うと,腕の前面で留める通常法に比べ,
①駆血した残りのゴム管がぶらぶらしない.そのため穿刺時の集中力が増す.邪魔なぶらぶらゴム管を留め金具に絡める作業が省ける.
②(ゴム管を留め金に絡めていないため)採血終了時には,留め金を片手で簡単に外すことができる.動作が少ないため固定している針先の動きを最小限にすることができ,安全である.
③外したときに,ゴム管の跳ねる範囲が小さく,ゴム管が針に当たることはない.
などの優れた点がある.
参考文献
・日本臨床検査標準協議会:標準採血法ガイドライン(GP4-A3).日本臨床検査標準協議会,2019
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