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文献詳細

雑誌文献

検査と技術48巻4号

2020年04月発行

文献概要

過去問deセルフチェック!

解答と解説

著者:

所属機関:

ページ範囲:P.425 - P.425

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 髄液は,正式には脳脊髄液(cerebrospinal fluid:CSF)と呼ばれ,脳室系とくも膜下腔を満たす無色・透明,無臭の液体です.弱アルカリ性で細胞成分はほとんど含まれていません.その働きは,①外圧から脳や脊髄を保護する,②内部の化学的環境を維持する,③老廃物を除去する,などがあります.髄液は側脳室脈絡叢で血漿から生成されます.成人の全髄液量は約150mLで,1分間に0.3〜0.5mL生成され,1日で約4〜6回入れ替わっています.

 髄液中に存在する糖質のほとんどはブドウ糖で,髄液糖は血糖に由来します.成人の基準値は,血糖の約1/2〜1/3の割合で,髄液中に赤血球や細菌が混在する場合,長時間放置された検体ではブドウ糖が消費されて低値を示すことがあります.また,髄液中の糖は,血糖より1〜2時間遅れて増減するため,髄液糖値を評価する場合は,空腹時に穿刺採取し,併せて事前に血糖の測定も必要となります(問題1).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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