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文献詳細

雑誌文献

検査と技術48巻7号

2020年07月発行

トピックス

サルコペニアの疾患概念と評価方法

著者: 森秀一1

所属機関: 1信州大学医学部分子病態学教室

ページ範囲:P.680 - P.682

文献概要

はじめに

 現代医療技術のめざましい進歩によってわれわれの平均寿命は伸び続け,いまでは90歳に手が届こうとしている.一方で,自立した生活を送れる期間を示す“健康寿命”の算定から,健康上の問題で支援や介護を必要とする期間が男性は約9年,女性は約12年もあることが明らかとなっている1).高齢者においてこれら日常生活の質の低下を引き起こす根本的要因が,加齢に伴って無意識のうちに進行する骨格筋の形態的・機能的変化であり,“サルコペニア”と呼ばれる現象である.本稿では,サルコペニアという疾患概念と現在推奨されているサルコペニアの評価方法について紹介する.

参考文献

1)厚生労働省:第11回健康日本21(第二次)推進専門委員会資料.2018(https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000196943.html)(2020年4月22日アクセス)
2)Cruz-Jentoft AJ, Baeyens JP, Bauer JM, et al : Sarcopenia : European consensus on definition and diagnosis : Report of the European Working Group on Sarcopenia in Older People. Age Ageing 39:412-423,2010
3)Chen LK, Liu LK, Woo J, et al : Sarcopenia in Asia : consensus report of the Asian Working Group for Sarcopenia. J Am Med Dir Assoc 15:95-101,2014
4)サルコペニア診療ガイドライン作成委員会(編):サルコペニア診療ガイドライン2017年版.ライフサイエンス出版,2017
5)Chen LK, Woo J, Assantachai P, et al : Asian Working Group for Sarcopenia : 2019 Consensus Update on Sarcopenia Diagnosis and Treatment. J Am Med Dir Assoc 21:300-307,2020
6)荒井秀典:AWGS 2019−サルコペニアの診断基準はどう変わったか? Geriatr Med 57:1031-1034,2019

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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