icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術48巻7号

2020年07月発行

過去問deセルフチェック!

解答と解説

ページ範囲:P.723 - P.723

文献概要

 2019年6月にがん遺伝子パネル検査が保険適用になり,がんゲノム医療が本格的に動き出した.同年末に“血液1滴で13種のがんを早期発見”との見出しで,検査キットが開発されたというニュースも新聞紙上に掲載された.これは血液中のマイクロRNA(ribonucleic acid)を対象とした検査システムのことである.遺伝子検査法の診療への利用が拡大し,保険適用項目も増大している.遺伝子検査は結核菌やウイルスを対象とした病原体遺伝子検査,造血器腫瘍や悪性腫瘍を対象とした体細胞遺伝子検査,遺伝性疾患などを対象とした遺伝学的検査の3つの分野で行われ,これらを総称して遺伝子関連検査と称する.このうち,実施件数が最も多い遺伝子検査は病原体遺伝子検査で,実施件数全体の約95%を占めている.

 さて,遺伝子関連検査にはさまざまな方法が取り入れられている.本問題で提示したノザンブロット法は,RNAを対象とするため現在の利用頻度は少ないが,DNA(deoxyribonucleic acid)を対象としたサザンブロット法は,リンパ性白血病やリンパ腫の診療において,T細胞レセプターや免疫グロブリン遺伝子の再構成検出に利用されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら