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文献詳細

雑誌文献

検査と技術48巻7号

2020年07月発行

臨床検査のピットフォール

シャントエコー血流量の評価におけるピットフォール

著者: 小林大樹1

所属機関: 1独立行政法人労働者健康安全機構関西労災病院中央検査部

ページ範囲:P.751 - P.753

文献概要

はじめに

 血液透析におけるシャント(バスキュラーアクセスともいう)は,動脈と静脈を外科的に吻合し,動脈血が静脈に流れ込む構造になっている.故に血管走行や血行動態は複雑化し,時間経過とともに狭窄が発現する.その狭窄が進行すると血栓を形成し,閉塞すれば透析が施行できなくなる.したがって,閉塞する前の狭窄の段階で治療介入することで,シャントを長期的に維持できる.そこで最近注目されているのが,エコーを用いたシャントの評価と管理である.

 今回は,シャントエコーで使用する血流量(flow volume:FV)の評価について以下の2題にテーマを絞り,陥りやすいピットフォールや解決のための考え方について,自験例を交えて解説する.なお,本文中においては,血流方向に関係なく,心臓側を中枢側,指先側を末梢側と表現していることにご留意いただきたい.

参考文献

1)小林大樹(著),寺島茂(編),末光浩太郎(監):エコーでできる評価と管理 バスキュラーアクセス超音波50症例.中山書店,2019
2)日本透析医学会:2011年版 慢性血液透析用バスキュラーアクセスの作製および修復に関するガイドライン.透析会誌 44:855-937,2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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