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文献概要
増刊号 学会発表・論文執筆はもう怖くない! 臨床検査技師のための研究入門 4章 知っておくべき研究TIPS
“ロジック”でまとめる研究計画書
著者: 大川龍之介1
所属機関: 1東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科先端分析検査学分野
ページ範囲:P.928 - P.934
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研究はある程度定められた期間,予算内で遂行されるべきである.途中で予算を使い切る,予測通りに結果が出ず行き詰まる,研究者自身の不意な異動などにより研究を断念すると,せっかくの貴重な研究成果が公になる前に終わってしまう.したがって,これらの問題なく研究を遂行するためには,予算配分,想定外の結果が得られた際の次のアクション,研究期間の設定など,丹念に練られた研究計画書が必須である.
また研究には終わりはなく,計画なき研究の遂行はにじんだ絵の具のように,不明瞭な広がりをみせてしまう.一定の区切りをつけて,そのユニットごとに研究成果をまとめ,報告していくことが肝要である.
さらに研究には研究費が必要であり,部内における補助金の申請,各種財団や日本学術振興会の科学研究費(科研費)などの競争的研究資金を獲得するためには,多くの場合,研究計画書の申請が必須である.競争率の高い助成金を獲得するためには,優れた研究計画書を書かなければならない.
本稿では,主に助成金申請のための研究計画書の書きかたについて述べる.それはそのまま円滑な研究の遂行につながるものと考えられる.なお,研究デザイン,研究テーマの見つけかたに関しては他の項(2章「研究の進めかた」)を参考いただきたい.
研究はある程度定められた期間,予算内で遂行されるべきである.途中で予算を使い切る,予測通りに結果が出ず行き詰まる,研究者自身の不意な異動などにより研究を断念すると,せっかくの貴重な研究成果が公になる前に終わってしまう.したがって,これらの問題なく研究を遂行するためには,予算配分,想定外の結果が得られた際の次のアクション,研究期間の設定など,丹念に練られた研究計画書が必須である.
また研究には終わりはなく,計画なき研究の遂行はにじんだ絵の具のように,不明瞭な広がりをみせてしまう.一定の区切りをつけて,そのユニットごとに研究成果をまとめ,報告していくことが肝要である.
さらに研究には研究費が必要であり,部内における補助金の申請,各種財団や日本学術振興会の科学研究費(科研費)などの競争的研究資金を獲得するためには,多くの場合,研究計画書の申請が必須である.競争率の高い助成金を獲得するためには,優れた研究計画書を書かなければならない.
本稿では,主に助成金申請のための研究計画書の書きかたについて述べる.それはそのまま円滑な研究の遂行につながるものと考えられる.なお,研究デザイン,研究テーマの見つけかたに関しては他の項(2章「研究の進めかた」)を参考いただきたい.
参考文献
1)日本学術振興会:科研費 公募要領(奨励研究)(https://www.jsps.go.jp/j-grantsinaid/11_shourei/koubo.html)(2020年5月21日アクセス)
2)日本学術振興会:奨励研究の書面審査における評定基準等(https://www.jsps.go.jp/j-grantsinaid/01_seido/03_shinsa/data/h30/h30hyoutei06_ja_encouragement.pdf)(2020年5月21日アクセス)
3)日本学術振興会:科学研究費助成事業 科研費データ(https://www.jsps.go.jp/j-grantsinaid/27_kdata/index.html)(2020年6月18日アクセス)
4)国立情報学研究所:科学研究費助成事業(https://kaken.nii.ac.jp/)(2020年6月18日アクセス)
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