検査と技術49巻1号

2021年01月発行

FOCUS

尿中抗原検査Legionella pneumophila L7/L12抗原をターゲットに加えた検査

著者： 村上日奈子¹

所属機関： ¹東邦大学医療センター大森病院臨床検査部

ページ範囲：P.20 - P.23

文献概要

はじめに

　近年，尿中抗原検査は呼吸器感染症の起炎菌検索に多く利用されている．特に市中肺炎患者においては，重症化しやすい肺炎球菌やレジオネラの鑑別が迅速にできることから非常に有意義である．

　本稿では，従来のリポ多糖体（lipopolysaccharide：LPS）抗原に加えて，新しいターゲット分子であるリボソームタンパク質L7/L12抗原を検出する尿中レジオネラ抗原検査について概説する．

参考文献

1）国立感染症研究所：感染症発生動向調査感染症週報　2019年第52週（12月23日〜12月29日）（https://www.niid.go.jp/niid/images/idsc/idwr/IDWR2019/idwr2019-52.pdf）（2020年9月28日アクセス）

2）厚生労働省：レジオネラ症（http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou11/01-04-39.html）（2020年9月8日アクセス）

3）Bocharov EV, Sobol AG, Pavlov KV, et al : From structure and dynamics of protein L7/L12 to molecular switching in ribosome. J Biol Chem　279：17697-17706，2004

レジオネラ（https://www.asahi-kasei.co.jp/shindan/ribotest/legionella/）（2020年9月8日アクセス）

5）宮嶋友希，山本善裕：L7/L12イムノクロマトグラフィー法．化療の領域　33：97-102，2017

6）村上日奈子：尿中レジオネラ抗原キット．臨とウイルス　45：82-86，2017