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経頭蓋超音波検査(TC-CFI)を始める前に
頭蓋内血管の病変を評価する方法の1つに経頭蓋超音波検査(transcranial color flow image:TC-CFI)がある.この超音波検査は,磁気共鳴血管撮影法(MR angiography:MRA),コンピュータ血管断層撮影(CT angiography:CTA),デジタル・サブトラクション血管造影検査(digital subtraction angiography:DSA)のように特別な設備の必要はなく,従来の超音波診断装置にて非浸襲的かつベッドサイドでも簡単に繰り返し検査が行える.
近年では頸動脈病変の診断や治療方針決定にあたって,頸動脈超音波検査の進歩は目覚ましいものがある.しかし頸動脈超音波検査は高位病変や末梢(頭蓋内)頸動脈においては観察できず,MRIやCT検査に頼らざるを得ないことがしばしば臨床ではみられる.その際,TC-CFIを用いることで,頸動脈から頭蓋内血管までより詳しい評価が可能となることがある.本稿では,筆者がレジデントから受けた3つの質問について,簡単ではあるが解説したい.
頭蓋内血管の病変を評価する方法の1つに経頭蓋超音波検査(transcranial color flow image:TC-CFI)がある.この超音波検査は,磁気共鳴血管撮影法(MR angiography:MRA),コンピュータ血管断層撮影(CT angiography:CTA),デジタル・サブトラクション血管造影検査(digital subtraction angiography:DSA)のように特別な設備の必要はなく,従来の超音波診断装置にて非浸襲的かつベッドサイドでも簡単に繰り返し検査が行える.
近年では頸動脈病変の診断や治療方針決定にあたって,頸動脈超音波検査の進歩は目覚ましいものがある.しかし頸動脈超音波検査は高位病変や末梢(頭蓋内)頸動脈においては観察できず,MRIやCT検査に頼らざるを得ないことがしばしば臨床ではみられる.その際,TC-CFIを用いることで,頸動脈から頭蓋内血管までより詳しい評価が可能となることがある.本稿では,筆者がレジデントから受けた3つの質問について,簡単ではあるが解説したい.
参考文献
1)鮎川宏之:経頭蓋カラードプラ法(TCCD)の基本手順とコツ(側頭骨窓アプローチ).松尾汎(監),濱口浩敏,西上和宏(編):解剖がわかれば走査がわかる 決定版 超音波検査テクニックマスター—頭部・頸部・胸部・上肢編.Vascular Lab増刊.メディカ出版,pp14-21,2012
2)鮎川宏之:第3章 経頭蓋超音波検査.日本超音波検査学会(監),佐藤洋(編):血管超音波テキスト,第2版.医歯薬出版,pp69-90,2018
3)Baumgartner RW, Mattle HP, Schroth G : Assessment of ≥50% and <50% intracranial stenoses by transcranial color-coded duplex sonography. Stroke 30:87-92,1999
4)Kimura K, Yasaka M, Wada K, et al : Diagnosis of middle cerebral artery stenosis by transcranial color-coded real-time sonography. AJNR Am J Neuroradiol 19:1893-1896,1998
5)日本脳神経超音波学会(編):脳神経超音波マニュアル2020.日本脳神経超音波学会,2020
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