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新型コロナウイルスのPCR検査車両の開発背景と導入
著者: 佐伯将臣1 八木哲也2
所属機関: 1名古屋大学大学院医学系研究科人間拡張・手の外科学 2名古屋大学医学部附属病院中央感染制御部
ページ範囲:P.1136 - P.1138
文献購入ページに移動新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い,PCR(polymerase chain reaction)検査の需要も拡大している.必要とされるPCR検査を実施するには,PCR検査の需要拡大に対応可能な検査体制を確保することが必要である.しかし,普段の診療を行う医療機関において,人的リソースはもとより,PCR検査を実施するスペースの確保と設備の準備は課題である.
豊田合成株式会社(以下,豊田合成社)は,新型コロナウイルス感染症の診断や治療に尽力している医療現場を支援する「ココロハコブプロジェクト」1)の1つとして,新型コロナウイルスのPCR検査車両を2020年6月4日に名古屋大学医学部附属病院(以下,当院)に寄贈した.本PCR検査車両は,豊田合成社からの提案に対し,以前から共同で研究開発を行っている名古屋大学大学院(以下,当大学院)医学系研究科のメンバーらが医療者側の意見を提供するなかで開発された.
本稿では,本PCR検査車両の目的と導入背景,現状と今後の展望について記載する.
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