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文献詳細

雑誌文献

検査と技術49巻12号

2021年12月発行

文献概要

疾患と検査値の推移

アトピー性皮膚炎

著者: 常深祐一郎1

所属機関: 1埼玉医科大学皮膚科

ページ範囲:P.1345 - P.1351

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Point

●アトピー性皮膚炎は,強い瘙痒を伴う湿疹病変を主徴とし,増悪と軽快を繰り返す慢性の炎症性皮膚疾患である.

●アトピー性皮膚炎は多因子疾患であり,遺伝的な皮膚のバリア機能の脆弱性と免疫調節の異常を背景に,種々の環境因子が複合的にかかわって発症し,その病態形成にはさまざまな免疫細胞やTh2サイトカインを中心とした炎症性メディエーターが複雑に関与している.

●血清IgE値,末梢血好酸球数,血清LDH値,血清TARC値,血清SCCA2値が病勢把握のためのバイオマーカーとして使用されている.診断や他疾患との鑑別には使用できない.

参考文献

1)加藤則人,大矢幸弘,池田政憲,他:日本皮膚科学会ガイドライン アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2018.日皮会誌 128:2431-2502,2018
2)Paller AS, Kabashima K, Bieber T : Therapeutic pipeline for atopic dermatitis : End of the drought? J Allergy Clin Immunol 140:633-643,2017
3)Nagao M, Inagaki S, Kawano T, et al : SCCA2 is a reliable biomarker for evaluating pediatric atopic dermatitis. J Allergy Clin Immunol 141:1934-1936,2018
4)Izuhara K, Yamaguchi Y, Ohta S, et al : Squamous Cell Carcinoma Antigen 2 (SCCA2, SERPINB4) : An Emerging Biomarker for Skin Inflammatory Diseases. Int J Mol Sci 19:1102,2018

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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