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文献詳細

雑誌文献

検査と技術49巻12号

2021年12月発行

文献概要

臨床医からの質問に答える

SGLT2阻害薬はどのような尿検査項目に影響を与えますか.

著者: 神山恵多1

所属機関: 1群馬大学医学部附属病院検査部一般検査室

ページ範囲:P.1360 - P.1363

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はじめに

 ナトリウム・グルコース共役輸送体2(sodium glucose cotransporter 2:SGLT2)阻害薬は,腎糸球体で濾過されたグルコースが近位尿細管において再吸収される過程,すなわちSGLT2を選択的に阻害し,尿中にグルコースを排泄させ,インスリンに依存せず血糖値を低下させることができる糖尿病治療薬です(図1).しかし,血糖値を下げる反面,尿中に高濃度のグルコースが排出されることにより,尿路・性感染症や多尿による脱水症状などの副作用をきたすことが知られています.

 そこで,尿中に高濃度のグルコースが排出されることに着目し,尿検査にどの程度影響を及ぼすのか,検討結果を踏まえ解説したいと思います.

参考文献

1)日本臨床衛生検査技師会(監):JAMT技術教本シリーズ 一般検査技術教本.丸善出版,pp20-23,pp44-45,2017

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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