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文献詳細

雑誌文献

検査と技術49巻2号

2021年02月発行

文献概要

Q&A 読者質問箱

Small colony variantsの対応について教えてください.

著者: 友山瑛人1

所属機関: 1横浜市立大学附属病院臨床検査部

ページ範囲:P.150 - P.152

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Q Small colony variantsの対応について教えてください.

A 黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)はヒトの皮膚化膿性疾患や中耳炎,関節炎,敗血症などの種々の疾患の原因菌であり,膿や喀痰,血液などから分離されるグラム陽性球菌です.また,カテーテルや人工関節などの人工物関連感染の原因菌となることもしばしばあります.

 S. aureusには,まれに寒天培地上でSCV(small colony variants)と呼ばれる小さなコロニーを形成する菌株があります.SCVは電子伝達系などの代謝系が変化し,アミノ配糖体系薬などの抗菌薬に対する耐性度が上昇し,持続感染や再発の原因の1つとされています1)

参考文献

1)平松啓一(監),中込治,神谷茂(編):標準微生物学,第11版.医学書院,2013
2)太田悠介,松本竹久,菅野光俊,他:Identification of Clinical Thymidine-Dependent Small-Colony Variants of Staphylococcus aureus by Using Matrix-Assisted Laser Desorption Ionization Time-of-Flight Mass Spectrometry. 臨病理 63:683-687,2015
3)Kipp F, Becker K, Peters G, et al : Evaluation of different methods to detect methicillin resistance in small-colony variants of Staphylococcus aureus. J Clin Microbiol 42:1277-1279,2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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