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増刊号 First&Next Step 微生物検査サポートブック 総論 基本的な技術と操作法
薬剤感受性試験:耐性菌の判定
著者: 中村竜也1
所属機関: 1京都橘大学健康科学部臨床検査学科
ページ範囲:P.230 - P.239
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感染症治療において抗菌薬を使用する場合,適切な薬剤の選択が不可欠であり,その指標となるのが薬剤感受性試験である.薬剤感受性試験の結果から抗菌力のある(=感性:suspectible)薬剤を見いだし,同時に薬剤の体内動態,宿主の病態や免疫能,副作用などを総合的に勘案して計画的な投与法を検討し,抗菌薬を選択するのが常道である.
一方,薬剤耐性菌が世界的に問題となっており,薬剤感受性試験の役割は治療薬の選定だけでなく,薬剤耐性菌の検出能力も問われるようになってきている.故に,薬剤感受性試験法やブレイクポイントの理解,問題となる薬剤耐性の検出法などの知識を深めることが重要である.中でも薬剤耐性菌の検出は,抗菌薬の選択に大きな影響を及ぼすだけでなく,重大な薬剤耐性菌の場合には感染対策上も問題となる.そのため,薬剤感受性試験結果を読み解き,薬剤耐性を見逃さずに検出するように注意しなくてはならない.
感染症治療において抗菌薬を使用する場合,適切な薬剤の選択が不可欠であり,その指標となるのが薬剤感受性試験である.薬剤感受性試験の結果から抗菌力のある(=感性:suspectible)薬剤を見いだし,同時に薬剤の体内動態,宿主の病態や免疫能,副作用などを総合的に勘案して計画的な投与法を検討し,抗菌薬を選択するのが常道である.
一方,薬剤耐性菌が世界的に問題となっており,薬剤感受性試験の役割は治療薬の選定だけでなく,薬剤耐性菌の検出能力も問われるようになってきている.故に,薬剤感受性試験法やブレイクポイントの理解,問題となる薬剤耐性の検出法などの知識を深めることが重要である.中でも薬剤耐性菌の検出は,抗菌薬の選択に大きな影響を及ぼすだけでなく,重大な薬剤耐性菌の場合には感染対策上も問題となる.そのため,薬剤感受性試験結果を読み解き,薬剤耐性を見逃さずに検出するように注意しなくてはならない.
参考文献
1)World Health Organization : WHO priority pathogens list for R&D of new antibiotics(https://www.who.int/news/item/27-02-2017-who-publishes-list-of-bacteria-for-which-new-antibiotics-are-urgently-needed)(2020年11月26日アクセス)
2)European Committee on Antimicrobial Susceptibility Testing : EUCAST guidelines for detection of resistance mechanisms and specific resistances of clinical and/or epidemiological importance, version 1.0. EUCAST, 2013(https://www.eucast.org/fileadmin/src/media/PDFs/EUCAST_files/Resistance_mechanisms/EUCAST_detection_of_resistance_mechanisms_v1.0_20131211.pdf)(2020年11月26日アクセス)
1)Clinical and Laboratory Standards Institute : Performance standards for antimicrobial susceptibility testing : 26th informational supplement, CLSI document M100-S30. CLSI, Wayne PA, 2020
2)日本化学療法学会:日本化学療法学会抗菌薬感受性測定法検討委員会報告.日化療会誌 38:102-105,1990
3)Leclercq R, Cantón R, Brown DF, et al : EUCAST expert rules in antimicrobial susceptibility testing. Clin Microbiol Infect 19:141-160,2013(https://www.eucast.org/fileadmin/src/media/PDFs/EUCAST_files/Expert_Rules/EUCAST-Expert-rules-v2-Clin_Microbiol_Infect_2013_19_141%E2%80%93160.pdf)(2021年1月6日アクセス)
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