文献詳細
文献概要
増刊号 First&Next Step 微生物検査サポートブック 各論 菌種別の培養・同定方法 グラム陽性球菌
コアグラーゼ陰性ブドウ球菌—Coagulase negative staphylococci(CNS)
著者: 仁木誠1
所属機関: 1大阪市立大学医学部附属病院感染制御部
ページ範囲:P.250 - P.252
文献購入ページに移動Summary
コアグラーゼ陰性ブドウ球菌(CNS)は皮膚の常在菌叢として存在し,免疫能の低下した患者や人工物が挿入されている患者に日和見感染症や医原性感染症を引き起こす.菌種によりその病原性や性状は異なり,CNSのなかでも病原性の高いStaphylococcus lugdunensisは敗血症や感染性心内膜炎などの原因となる.また,メチシリン耐性の判定には黄色ブドウ球菌(S. aureus)と同様にオキサシリン(MPIPC)とセフォキシチン(CFX)を用いるが,菌種により判定基準や判定可能な薬剤が異なるため注意を要する.
コアグラーゼ陰性ブドウ球菌(CNS)は皮膚の常在菌叢として存在し,免疫能の低下した患者や人工物が挿入されている患者に日和見感染症や医原性感染症を引き起こす.菌種によりその病原性や性状は異なり,CNSのなかでも病原性の高いStaphylococcus lugdunensisは敗血症や感染性心内膜炎などの原因となる.また,メチシリン耐性の判定には黄色ブドウ球菌(S. aureus)と同様にオキサシリン(MPIPC)とセフォキシチン(CFX)を用いるが,菌種により判定基準や判定可能な薬剤が異なるため注意を要する.
参考文献
1)三澤慶樹,吉田敦,奥住捷子:コアグラーゼ試験およびラテックス凝集反応:Staphylococcus属の鑑別におけるピットフォール.日臨微生物誌 25:19-25,2015
2)Argemi X, Hansmann Y, Riegel P, et al : Is Staphylococcus lugdunensis Significant in Clinical Samples?. J Clin Microbiol 55:3167-3174,2017
3)Clinical and Laboratory Standards Institute : Performance Standards for Antimicrobial Susceptibility Testing. 30th ed, CLSI supplement M100. CLSI, Wayne PA, 2020
掲載誌情報