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文献概要
増刊号 First&Next Step 微生物検査サポートブック 各論 菌種別の培養・同定方法 グラム陽性球菌
腸球菌—Enterococcus spp.
著者: 松本竹久1
所属機関: 1群馬大学大学院保健学研究科生体情報検査科学
ページ範囲:P.265 - P.267
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腸球菌(Enterococcus属菌)はヒトを含め動物の腸管内常在菌であり,病原性が低いため健常者での感染症はまれである.病院では尿路感染症や菌血症,感染性心内膜炎の原因菌として検出され,E. faecalisやE. faeciumはよく検出されるが,他のE. avium,E. casseliflavus,E. gallinarumが感染症の原因菌となることはまれである.バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)は国内外での院内感染の原因菌として重要な菌である.また,輸入鶏肉からのVREの検出が報告されており,院内外の広範な環境汚染を引き起こす危険性が高いため,注意が必要である.
腸球菌(Enterococcus属菌)はヒトを含め動物の腸管内常在菌であり,病原性が低いため健常者での感染症はまれである.病院では尿路感染症や菌血症,感染性心内膜炎の原因菌として検出され,E. faecalisやE. faeciumはよく検出されるが,他のE. avium,E. casseliflavus,E. gallinarumが感染症の原因菌となることはまれである.バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)は国内外での院内感染の原因菌として重要な菌である.また,輸入鶏肉からのVREの検出が報告されており,院内外の広範な環境汚染を引き起こす危険性が高いため,注意が必要である.
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