文献詳細
文献概要
増刊号 First&Next Step 微生物検査サポートブック 各論 菌種別の培養・同定方法 グラム陽性桿菌
リステリア菌—Listeria monocytogenes
著者: 大瀧博文1
所属機関: 1関西医療大学保健医療学部臨床検査学科
ページ範囲:P.278 - P.279
文献購入ページに移動Summary
リステリア菌(Listeria monocytogenes)は自然環境に広く存在し,食物媒介感染症を引き起こすことで広く知られている.海外では大規模なアウトブレイクの報告もしばしば認める.健常成人における本菌の感染は限定的であるが,ハイリスクグループとされる高齢者や妊婦(胎児含む),新生児,易感染宿主に対しては強い病原性を示し,血流感染および中枢神経感染を引き起こす.日常検査で頻繁に遭遇する菌では決してないが,抗菌薬適正使用を含む臨床的意義の観点から,誤ることなく微生物学的検査を遂行する必要がある.
リステリア菌(Listeria monocytogenes)は自然環境に広く存在し,食物媒介感染症を引き起こすことで広く知られている.海外では大規模なアウトブレイクの報告もしばしば認める.健常成人における本菌の感染は限定的であるが,ハイリスクグループとされる高齢者や妊婦(胎児含む),新生児,易感染宿主に対しては強い病原性を示し,血流感染および中枢神経感染を引き起こす.日常検査で頻繁に遭遇する菌では決してないが,抗菌薬適正使用を含む臨床的意義の観点から,誤ることなく微生物学的検査を遂行する必要がある.
参考文献
1)Ramaswamy V, Cresence VM, Rejitha JS, et al : Listeria--review of epidemiology and pathogenesis. J Microbiol Immunol Infect 40:4-13,2007
2)Schlech WF : Epidemiology and Clinical Manifestations of Listeria monocytogenes Infection. Microbiol Spectr 7:10,2019
掲載誌情報