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文献詳細

雑誌文献

検査と技術49巻3号

2021年03月発行

文献概要

増刊号 First&Next Step 微生物検査サポートブック 各論 菌種別の培養・同定方法 グラム陽性桿菌

リステリア菌—Listeria monocytogenes

著者: 大瀧博文1

所属機関: 1関西医療大学保健医療学部臨床検査学科

ページ範囲:P.278 - P.279

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Summary

 リステリア菌(Listeria monocytogenes)は自然環境に広く存在し,食物媒介感染症を引き起こすことで広く知られている.海外では大規模なアウトブレイクの報告もしばしば認める.健常成人における本菌の感染は限定的であるが,ハイリスクグループとされる高齢者や妊婦(胎児含む),新生児,易感染宿主に対しては強い病原性を示し,血流感染および中枢神経感染を引き起こす.日常検査で頻繁に遭遇する菌では決してないが,抗菌薬適正使用を含む臨床的意義の観点から,誤ることなく微生物学的検査を遂行する必要がある.

参考文献

1)Ramaswamy V, Cresence VM, Rejitha JS, et al : Listeria--review of epidemiology and pathogenesis. J Microbiol Immunol Infect 40:4-13,2007
2)Schlech WF : Epidemiology and Clinical Manifestations of Listeria monocytogenes Infection. Microbiol Spectr 7:10,2019

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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