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文献詳細

雑誌文献

検査と技術49巻3号

2021年03月発行

文献概要

増刊号 First&Next Step 微生物検査サポートブック 各論 菌種別の培養・同定方法 グラム陰性桿菌

腸管出血性大腸菌—Enterohemorrhagic Escherichia coli(EHEC)

著者: 磯崎将博1

所属機関: 1天草地域医療センター検査部

ページ範囲:P.300 - P.302

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Summary

 腸管出血性大腸菌(EHEC)感染症に関する世界で最初の報告は,1982年の米国ミシガン州とオレゴン州で発生したハンバーガーを原因とするO157:H7集団感染である1).日本においては1990年に埼玉県の幼稚園で井戸水汚染による集団感染が発生し2),1996年には全国的な発生が確認され社会問題となった.以降,EHECのなかでも,とりわけO157については多くの医療機関でも積極的に検査が実施されるようになった.一方で,O157以外の血清型については見落とされることも多い.そこで本稿では,従来のEHEC検査の問題点に触れ,EHECを見落とさないためのポイントを解説する.

参考文献

1)Riley LW, Remis RS, Helgerson SD, et al : Hemorrhagic colitis associated with a rare Escherichia coli serotype. N Engl J Med 308:681-685,1983
2)城宏輔:埼玉県某幼稚園で流行したE. coli O157:H7による出血性大腸炎.臨と微生 18:457-465,1991
3)磯崎将博,小林治,星子文香,他:下痢症患者から分離された下痢原性大腸菌の各種病原因子の保有状況について.日臨微生物誌 26:24-29,2016
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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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