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増刊号 First&Next Step 微生物検査サポートブック 各論 菌種別の培養・同定方法 グラム陰性桿菌
ビブリオ属菌(コレラ菌,腸炎ビブリオ,他)—Vibrio spp.
著者: 早川貴範1
所属機関: 1徳島県立中央病院メディエンス検査室
ページ範囲:P.316 - P.319
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ビブリオ(Vibrio)属菌は淡水や海水に広く分布し,魚介類や飲料水の摂取,海水への曝露によりヒトに感染するオキシダーゼ陽性ブドウ糖発酵グラム陰性桿菌である.コレラ菌(V. cholerae)や腸炎ビブリオ(V. parahaemolyticus)のように胃腸炎・下痢症などの腸管感染症を起こす群と,V. alginolyticusやV. vulnificusのように敗血症・創傷感染などの腸管外感染症を起こす群に大別される.Vibrio属食中毒のほとんどは海外旅行者からの輸入散発例である.腸管外感染症では肝障害や糖尿病などの基礎疾患を有する患者でしばしば重篤例を引き起こす.
ビブリオ(Vibrio)属菌は淡水や海水に広く分布し,魚介類や飲料水の摂取,海水への曝露によりヒトに感染するオキシダーゼ陽性ブドウ糖発酵グラム陰性桿菌である.コレラ菌(V. cholerae)や腸炎ビブリオ(V. parahaemolyticus)のように胃腸炎・下痢症などの腸管感染症を起こす群と,V. alginolyticusやV. vulnificusのように敗血症・創傷感染などの腸管外感染症を起こす群に大別される.Vibrio属食中毒のほとんどは海外旅行者からの輸入散発例である.腸管外感染症では肝障害や糖尿病などの基礎疾患を有する患者でしばしば重篤例を引き起こす.
参考文献
1)東匡伸,小熊惠二,堀田博(編):シンプル微生物学,改訂第5版.p140,南江堂,2011
2)一般社団法人日本臨床衛生検査技師会(監):JAMT技術教本シリーズ 臨床微生物検査技術教本.丸善出版,pp164-168,2017
3)小栗豊子(編):臨床微生物検査ハンドブック,第5版.三輪書店,pp136-137,2017
4)岡田淳,設楽政次,長沢光章,他(編):臨床検査学講座 微生物学/臨床微生物学,第1版.医歯薬出版,pp150-156,2001
5)佐々木雅一:微生物プラチナアトラス,第1版.メディカル・サイエンス・インターナショナル,pp95-100,2018
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