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増刊号 First&Next Step 微生物検査サポートブック 各論 菌種別の培養・同定方法 クラミジア/マイコプラズマ/スピロヘータ/リケッチア
レプトスピラ属菌—Leptospira spp.
著者: 八幡照幸1
所属機関: 1沖縄県立中部病院臨床検査科細菌検査室
ページ範囲:P.361 - P.363
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レプトスピラ(Leptospira)属菌は,スピロヘータ目レプトスピラ科の好気性グラム陰性細菌である.病原性レプトスピラはヒトを含めた120種以上の動物(哺乳類,爬虫類,両生類)などから分離されており1),感染回復後の保菌動物の腎臓に定着,保菌され,これらの種,群間で循環伝播している1〜4).ヒトへの感染は,皮膚の擦過傷や切り傷,また結膜や粘膜と,保菌動物の尿,または尿によって汚染された水や土壌との接触,汚染された水や食物の飲食で起こり,まれではあるが性交や母乳を介してのヒト−ヒト感染の報告もある.動物咬傷感染はないとされる4,5).
レプトスピラ(Leptospira)属菌は,スピロヘータ目レプトスピラ科の好気性グラム陰性細菌である.病原性レプトスピラはヒトを含めた120種以上の動物(哺乳類,爬虫類,両生類)などから分離されており1),感染回復後の保菌動物の腎臓に定着,保菌され,これらの種,群間で循環伝播している1〜4).ヒトへの感染は,皮膚の擦過傷や切り傷,また結膜や粘膜と,保菌動物の尿,または尿によって汚染された水や土壌との接触,汚染された水や食物の飲食で起こり,まれではあるが性交や母乳を介してのヒト−ヒト感染の報告もある.動物咬傷感染はないとされる4,5).
参考文献
1)齋藤光正,Villanueva SYAM,増澤俊幸,他:レプトスピラ感染症—ワイル病病原体発見から百年.日細菌誌 69:589-600,2014
2)八幡照幸:レプトスピラ感染症.検と技 45:520-523,2017
3)小泉信夫,渡辺治雄:レプトスピラ症の最新の知見.Mod Media 52:299-306,2006
4)国立感染研究所:レプトスピラ症 病原体検査マニュアル(http://www.nih.go.jp/niid/images/lab-manual/leptospirosis.ver2015-2-2.pdf)(2020年11月5日アクセス)
5)Centers for Disease Control and Prevention : Traveler's Health. Chapter 4. Travel-Related Infectious Diseases.Leptospirosis.(https://wwwnc.cdc.gov/travel/yellowbook/2020/travel-related-infectious-diseases/leptospirosis)(2020年11月5日アクセス)
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