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増刊号 First&Next Step 微生物検査サポートブック 各論 菌種別の培養・同定方法 嫌気性菌
破傷風菌—Clostridium tetani
著者: 村上忍1
所属機関: 1愛媛大学医学部附属病院検査部
ページ範囲:P.384 - P.385
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破傷風菌(Clostridium tetani)は破傷風の原因菌で,嫌気性グラム陽性有芽胞桿菌である.グラム(Gram)染色により端在性の大きな円形の芽胞を有し,いわゆる“太鼓バチ状”と呼ばれる特徴ある形態を呈する.湿潤な培地では繊細なスウォーミングをする特徴がある.C. tetaniは芽胞の形で土壌中に広く分布し,創傷部位から体内に侵入する.三叉神経の硬直,嚥下困難,開口困難,全身性痙攣が起こる.感染部位で発芽・増殖し,破傷風毒素と溶血毒を産生する.発症には破傷風毒素が関与する.
破傷風菌(Clostridium tetani)は破傷風の原因菌で,嫌気性グラム陽性有芽胞桿菌である.グラム(Gram)染色により端在性の大きな円形の芽胞を有し,いわゆる“太鼓バチ状”と呼ばれる特徴ある形態を呈する.湿潤な培地では繊細なスウォーミングをする特徴がある.C. tetaniは芽胞の形で土壌中に広く分布し,創傷部位から体内に侵入する.三叉神経の硬直,嚥下困難,開口困難,全身性痙攣が起こる.感染部位で発芽・増殖し,破傷風毒素と溶血毒を産生する.発症には破傷風毒素が関与する.
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