icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術49巻3号

2021年03月発行

文献概要

増刊号 First&Next Step 微生物検査サポートブック 各論 菌種別の培養・同定方法 嫌気性菌

破傷風菌—Clostridium tetani

著者: 村上忍1

所属機関: 1愛媛大学医学部附属病院検査部

ページ範囲:P.384 - P.385

文献購入ページに移動
Summary

 破傷風菌(Clostridium tetani)は破傷風の原因菌で,嫌気性グラム陽性有芽胞桿菌である.グラム(Gram)染色により端在性の大きな円形の芽胞を有し,いわゆる“太鼓バチ状”と呼ばれる特徴ある形態を呈する.湿潤な培地では繊細なスウォーミングをする特徴がある.C. tetaniは芽胞の形で土壌中に広く分布し,創傷部位から体内に侵入する.三叉神経の硬直,嚥下困難,開口困難,全身性痙攣が起こる.感染部位で発芽・増殖し,破傷風毒素と溶血毒を産生する.発症には破傷風毒素が関与する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?