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増刊号 First&Next Step 微生物検査サポートブック 各論 菌種別の培養・同定方法 真菌
ニューモシスチス・イロベチイ—Pneumocystis jirovecii
著者: 奈須聖子1
所属機関: 1神戸市立医療センター中央市民病院臨床検査技術部
ページ範囲:P.408 - P.409
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ニューモシスチス・イロベチイ(Pneumocystis jirovecii)は,白血病などの悪性腫瘍,骨髄移植,後天性免疫不全症候群(AIDS)患者など細胞性免疫不全宿主に日和見感染症の代表疾患であるニューモシスチス感染症を引き起こす病原微生物である.感染病変の主座は肺で,ほとんどの場合はニューモシスチス肺炎(PCP)を呈し,肺炎以外の感染症はまれである1,2).以前はP. cariniiと呼ばれていたが,ヒトに感染するものとは種類が異なり,現在ではP. jiroveciiがヒトに感染する菌であることが判明している.
ニューモシスチス・イロベチイ(Pneumocystis jirovecii)は,白血病などの悪性腫瘍,骨髄移植,後天性免疫不全症候群(AIDS)患者など細胞性免疫不全宿主に日和見感染症の代表疾患であるニューモシスチス感染症を引き起こす病原微生物である.感染病変の主座は肺で,ほとんどの場合はニューモシスチス肺炎(PCP)を呈し,肺炎以外の感染症はまれである1,2).以前はP. cariniiと呼ばれていたが,ヒトに感染するものとは種類が異なり,現在ではP. jiroveciiがヒトに感染する菌であることが判明している.
参考文献
1)藤井毅:Pneumocystis jirovecii.日臨床微生物誌 26:195-201,2016
2)青木孝弘,岡慎一:Pneumocystis Infections.Med Mycol J 53:13-17,2012
3)山口英世:ニューモシスチスとはどんな微生物か?—その生物学と分類学を中心に.Mod Media 57:125-145,2011
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