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文献詳細

雑誌文献

検査と技術49巻3号

2021年03月発行

文献概要

増刊号 First&Next Step 微生物検査サポートブック 各論 菌種別の培養・同定方法 原虫

赤痢アメーバ—Entamoeba histolytica

著者: 松村隆弘1

所属機関: 1北陸大学医療保健学部医療技術学科

ページ範囲:P.417 - P.419

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Summary

 腸管寄生原虫である赤痢アメーバ(Entamoeba histolytica)を病原体とするアメーバ赤痢は,発生動向調査が始まった1999年以降,右肩上がりに増加し,2016年の1,152件/年をピークに近年では850件前後と高い水準で推移しており,わが国の代表すべき寄生虫感染症となっている.しかし,細菌と異なり一般施設での培養検査は実施できず,当日提出された検体中の囊子(cyst)や栄養型(trophozoite)を顕微鏡下で検出することが多く,初見で赤痢アメーバを判定することは困難である.故に,病態や形態学的特徴,検査法などの知識を整理して覚えておく必要がある.

参考文献

1)渡辺恒二:性感染症としてHIV感染者に拡大する赤痢アメーバ症の制圧を目指した研究.日エイズ会誌 20:109-116,2018
2)上村清,井関基弘,木村英作,他:寄生虫学テキスト 第3版.文光堂,2008
3)吉田幸雄,有薗直樹:医動物学 改訂6版.南山堂,2014
4)日本医療研究開発機構新興・再興感染症に対する革新的医薬品等開発推進研究事業「わが国における熱帯病・寄生虫症の最適な診断治療予防体制の構築」(略称:熱帯病治療薬研究班):寄生虫症薬物治療の手引き 2020 改訂10.2版.2020(https://www.nettai.org/資料集/)(2020年11月9日アクセス)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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