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文献詳細

雑誌文献

検査と技術49巻4号

2021年04月発行

文献概要

技術講座 輸血 シリーズ 輸血検査の進め方と対応・3

交差適合試験と直接抗グロブリン試験

著者: 池田瞳1

所属機関: 1東海大学医学部付属病院臨床検査技術科輸血室

ページ範囲:P.496 - P.501

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Point

●直接抗グロブリン試験(DAT)とは生体内において患者赤血球に結合している免疫グロブリンや補体成分の有無を証明する検査であり,陽性となる代表的な疾患として自己免疫性溶血性貧血(AIHA)などがある.

●DAT陽性患者の輸血検査においては,赤血球上や血漿(血清)中に存在する自己抗体により,血液型検査や不規則抗体検査,交差適合試験などさまざまな検査に影響を及ぼすことがある.

●抗体解離試験では,自己抗体あるいは同種抗体の特異性を確認する.また,血漿(血清)中の自己抗体の吸着により自己抗体に隠れている同種抗体の有無を確認することが重要である.

●AIHA患者では,輸血後の同種抗体産生のリスクを低減させるためにRh血液型抗原について患者と一致させた血液製剤を選択する.

参考文献

1)認定輸血検査技師制度協議会カリキュラム委員会(編):スタンダード輸血検査テキスト,第3版.医歯薬出版,pp106-113,2017
2)日本臨床衛生検査技師会(監):JAMT 技術教本シリーズ 輸血・移植検査技術教本,第4刷.丸善出版,pp80-94,2020
3)日本輸血・細胞治療学会:赤血球型検査(赤血球系検査)ガイドライン(改訂2版)(2021年1月19日アクセス)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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