icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術49巻5号

2021年05月発行

文献概要

連載 帰ってきた やなさん。・19

がんゲノム研究会始めました.

著者: 柳田絵美衣12

所属機関: 1慶應義塾大学病院臨床検査科ゲノム検査室 2慶應義塾大学医学部腫瘍センターゲノム医療ユニット

ページ範囲:P.621 - P.621

文献購入ページに移動
 「がんゲノムの研究会立ち上げない?」と,私に遺伝子検査の基礎を叩き込んでくれた技師から連絡がきた.がんゲノム医療が始まって約2年が経過したが,“がんゲノム医療が認知されていない!”という想いからのお誘いだった.確かに,いまでもがんゲノム医療に携わっている技師の人口は相当少ない…….しかし,セミナーを開催すると参加者数はかなり多い.“業務専門外だが,知識は持っておきたい”という,技師の真面目な性格を感じたのを覚えている.セミナーも再開したいし「やりましょう!」と即答した.そうなると最初にやることは“仲間を集めること”だ.2人でそれぞれ“がんゲノム仲間”に声をかけることにした.

 立ち上げの誘いをしてくれた技師は,学会の役員をしていることもあり,“組織”を支える経験を持つ人材に声をかけていた.“類は友を呼ぶ”とはよく言ったもので,それは……私側にも言えた.私が懇意にしているがんゲノム技師は,激しくキャラが濃い.超シャイだけど超辛口キャラ,がっつり親分タイプ,真面目学者タイプ.でも,全員に共通するのは超が付くほどストイック.学者タイプの技師は「健全な精神は健全なる肉体に宿る」と言って,常にバッキバキに肉体を鍛えている(←女性だよ♥).どう考えても3人とも“集団で何かをする”ことに興味がなさそうだった.そして3人はわかっている……私から連絡がくるときは必ず“何かのお願い”であることを.「セミナーやる!講師やって」,「本出す!原稿書いて」といった無茶ぶりばかり.そろそろ「連絡してくるな」と怒られそうである.今回も「お願いがある」と連絡をした.すると,詳細を説明する前に「やなさんとなら,何でもやる」,「OK!」,「断る理由が見当たらん」と返信がきた……泣けた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら