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文献詳細

雑誌文献

検査と技術49巻6号

2021年06月発行

文献概要

病気のはなし

心筋症

著者: 山本翔一1 佐野元昭2

所属機関: 1江東病院循環器内科 2慶應義塾大学医学部循環器内科

ページ範囲:P.632 - P.640

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Point

●原発性(特発性)心筋症の診断には同様の心形態を示す二次性心筋症を可能な限り除外することが必要である.

●そのためにはおのおのの二次性心筋症についての典型的・非典型的検査所見を疾患の時相を含めて日々学んだうえで検査を施行することが望ましい.

●近年,ファブリー(Fabry)病や心アミロイドーシスなど従来有効な治療薬に乏しかった疾患への新規薬剤が登場しており,特に心肥大例ではこれらを無症候の潜在的な段階で積極的に鑑別することが求められる時代が来る.

●がんサバイバーの増加,新規分子標的薬の臨床応用に伴い,薬剤性心筋症を評価する頻度が高くなっていくことが想定される.

参考文献

1)日本循環器学会,日本心不全学会,日本心臓病学会,他:心筋症診療ガイドライン(2018年改訂版)(https://www.j-circ.or.jp/old/guideline/pdf/JCS2018_tsutsui_kitaoka.pdf)(2021年1月27日アクセス)
2)心筋生検研究会(編):診断モダリティとしての心筋病理.南江堂,pp94-97,pp111-112,pp151-155,pp162-165,2017
3)大野聖子:不整脈原性右室心筋症を識る—不整脈原性右室心筋症の原因・診断・予後について.Heart View 23:43-49,2019
4)佐野元昭:アミロイドーシス.Heart View 24,2020
5)Lousada I, Comenzo RL, Landau H, et al : Light Chain Amyloidosis : Patient Experience Survey from the Amyloidosis Research Consortium. Adv Ther 32:920-928,2015
6)厚生労働省科学研究費補助金難治性疾患政策研究事業 アミロイドーシスに関する調査研究班:アミロイドーシス病型診断コンサルテーションについて(http://amyloidosis-research-committee.jp/consultation/)(2021年3月10日アクセス)
7)Cardinale D, Colombo A, Bacchiani G, et al : Early detection of anthracycline cardiotoxicity and improvement with heart failure therapy. Circulation 131:1981-1988,2015

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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