文献詳細
文献概要
病気のはなし
悪性中皮腫
著者: 草苅宏有1
所属機関: 1聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院病理診断科
ページ範囲:P.760 - P.765
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●悪性中皮腫におけるアスベスト曝露から発症までの潜伏期間は30〜40年といわれ,発症のピークは2025年頃と考えられている.
●動物実験や次世代シーケンサーによる網羅的検索により発癌メカニズムが少しずつ解明されてきた.
●病理診断では抗BAP1抗体とFISH法によるp16の欠失検索が注目されている.
●早期発見が難しく,予後不良な疾患である.
●悪性中皮腫におけるアスベスト曝露から発症までの潜伏期間は30〜40年といわれ,発症のピークは2025年頃と考えられている.
●動物実験や次世代シーケンサーによる網羅的検索により発癌メカニズムが少しずつ解明されてきた.
●病理診断では抗BAP1抗体とFISH法によるp16の欠失検索が注目されている.
●早期発見が難しく,予後不良な疾患である.
参考文献
1)森本泰夫:石綿ばく露と肺障害.日職業・環境アレルギー会誌 22:7-13,2015
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