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文献詳細

雑誌文献

検査と技術49巻7号

2021年07月発行

文献概要

病気のはなし

悪性中皮腫

著者: 草苅宏有1

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院病理診断科

ページ範囲:P.760 - P.765

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Point

●悪性中皮腫におけるアスベスト曝露から発症までの潜伏期間は30〜40年といわれ,発症のピークは2025年頃と考えられている.

●動物実験や次世代シーケンサーによる網羅的検索により発癌メカニズムが少しずつ解明されてきた.

●病理診断では抗BAP1抗体とFISH法によるp16の欠失検索が注目されている.

●早期発見が難しく,予後不良な疾患である.

参考文献

1)森本泰夫:石綿ばく露と肺障害.日職業・環境アレルギー会誌 22:7-13,2015
2)白井智之:環境発がんの歴史—日本の現状.病理と臨 32:606-613,2014
3)豊國伸哉:アスベスト・繊維性ナノ物質による発がんメカニズム なぜ特定の鉱物はヒトにがんを発生させるのか? 実験医 38:1835-1841,2020
4)関戸好孝:中皮腫の発がん機構・遺伝子異常—解明されつつある中皮腫のゲノム異常.医のあゆみ 261:135-139,2017
5)中野孝司,飯田慎一郎:悪性中皮腫の臨床所見と内科治療のupdate.医のあゆみ 261:163-167,2017
6)Antman KH : Natural history and epidemiology of malignant mesothelioma. Chest 103(4 Suppl):373S-376S,1993
7)青江啓介:職業性呼吸器疾患update 悪性中皮腫.呼吸器内科 38:111-116,2020
8)石綿・中皮腫研究会,日本中皮腫研究機構,日本肺癌学会(編):中皮腫瘍取扱い規約,第1版.金原出版,2018
9)長谷川誠紀:悪性胸膜中皮腫の外科治療のupdate.医のあゆみ 261:168-172,2017
10)木村智樹:放射線治療のUpdate 強度変調放射線治療.医のあゆみ 261:173-179,2017

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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