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下肢動脈エコーによる下腿動脈スクリーニング・血流評価法(TVF)
著者: 久保田義則1
所属機関: 1松尾クリニック
ページ範囲:P.770 - P.773
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エコーによる下肢動脈の灌流状態評価は,大腿動脈および膝窩動脈の血流波形分類1)と,AT(acceleration time)120ms未満が基準範囲の目安として臨床応用されており,測定部の中枢側に存在する閉塞性病変を推定することができる.しかし,足首部主幹動脈(後脛骨動脈および前脛骨動脈)の血流波形を同様の手法により詳細に解析しても,下腿動脈の灌流状態を評価することは困難である.そこで提唱されたのが,TVF(ransit time of vessel flow)である2).
エコーによる下肢動脈の灌流状態評価は,大腿動脈および膝窩動脈の血流波形分類1)と,AT(acceleration time)120ms未満が基準範囲の目安として臨床応用されており,測定部の中枢側に存在する閉塞性病変を推定することができる.しかし,足首部主幹動脈(後脛骨動脈および前脛骨動脈)の血流波形を同様の手法により詳細に解析しても,下腿動脈の灌流状態を評価することは困難である.そこで提唱されたのが,TVF(ransit time of vessel flow)である2).
参考文献
1)平井都始子,東浦渉,坂口昇二,他:下肢動脈疾患の超音波検査—最近の進歩と現状.脈管学.44:727-734,2004
2)水田理香,久保田義則,竹下聡,他:下腿動脈血流通過時間による下腿動脈病変のスクリーニング.超音波検技 34:543-547,2009
3)久保田義則:下肢動脈狭窄に対する新しい血流波形評価法—TVF;transit time of vessel flow.超音波医 2020
4)久保田義則,田中教雄,岡島年也,他:ASO患者におけるTVFとbaPWVの関係.第85回日超医抄録集 39:s85,2012
5)岡島年也,塘義明,久保田義則,他:血管エコー図による新たな下肢動脈狭窄病変検出法—病変部血流通過時間を用いた検討.脈管学 48:S69,2008
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