icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術49巻8号

2021年08月発行

文献概要

技術講座 生化学 シリーズ 臨床化学検査の基礎をなす方法と原理・3

臨床化学分析における呈色反応

著者: 亀田貴寛1

所属機関: 1東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科先端分析検査学分野

ページ範囲:P.874 - P.879

文献購入ページに移動
Point

●臨床化学分析の呈色反応は,化学的呈色反応と酵素的呈色反応に大きく分けることができる.

●化学的呈色反応にはキレート呈色反応や色素結合反応などがあり,エチレンジアミン四酢酸(EDTA)血漿検体ではキレート呈色反応で低値を示す項目もあるので注意が必要である.

●酵素的呈色反応には過酸化水素(H2O2)・ペルオキシダーゼ(POD)共役系酵素法やNAD(P)H系酵素法などがあり,酸化酵素反応においては還元物質が負の誤差を与える.

●測定原理を理解し,日々の検査で生じる問題点や疑問点の検討から研究につなぐことも患者へのよりよい医療の提供の1つの形である.

参考文献

1)浦山修,奥村伸生,戸塚実,他(編):最新臨床検査学講座 臨床化学検査学,第1版.医歯薬出版,2016
2)金井正光(監),奥村伸生,戸塚実,矢冨裕(編):臨床検査法提要,改訂第33版.金原出版,2010
3)日本臨床衛生検査技師会(監):JAMT 技術教本シリーズ 臨床化学検査技術教本.丸善出版,2017
4)大杉 千尋:日常業務の問題点から研究への足がかり—探究心から始まる研究.検と技 48:1053-1057,2020

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?