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文献詳細

雑誌文献

検査と技術49巻8号

2021年08月発行

文献概要

技術講座 輸血

—step up編—溶血性貧血の診断と検査

著者: 亀﨑豊実1

所属機関: 1自治医科大学地域医療学センター

ページ範囲:P.880 - P.887

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Point

●溶血性貧血は,赤血球がさまざまな原因により早期に壊れることで生じる貧血の総称であり,全ての病型に共通の診断基準がある.

●診断基準の項目がより多く認められると診断は確からしくなるが,例外もあることに留意する.

●溶血の存在が診断された後は,特徴的な症状や検査所見によりグループ分けして,溶血性貧血の病型診断を進める.溶血性貧血の病型により治療法や予後が異なるため,各病型に特異的な検査で診断の確定を行うことが重要である.

●免疫性か否か,赤血球形態異常,平均赤血球容積(MCV)の値,家族歴の有無,血小板減少の有無などが主なチェックポイントとなる.

参考文献

1)厚生労働科学研究費補助金難治性疾患等政策研究事業特発性造血障害に関する調査研究班:自己免疫性溶血性貧血診療の参照ガイド(令和1年改訂版),2020(http://zoketsushogaihan.umin.jp/file/2020/09.pdf)(2021年4月20日アクセス)
2)亀崎豊実:溶血性貧血.神田善伸(編):血液科研修ノート.診断と治療社,pp229-237,2016
1)亀崎豊実:Coombs試験,寒冷凝集素反応などの赤血球抗体検査の読み方.血液内科 78:164-169,2019

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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