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文献詳細

雑誌文献

検査と技術49巻8号

2021年08月発行

文献概要

技術講座 生理

腹部エコー領域におけるカラードプラの活用

著者: 刑部恵介12 杉山博子2 西川徹2

所属機関: 1藤田医科大学医療科学部臨床検査学科 2藤田医科大学病院臨床検査部

ページ範囲:P.894 - P.899

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Point

●ドプラ法の原理,装置の取り扱いを理解し,必ず練習を行ってから使用する必要がある.

●ドプラ法で検査を行う場合には,呼吸,体位変換および走査部位を工夫し,対象病変を浅部に描出してから検査を行うことが大切である.

●腫瘍性病変の評価の場合には低速血流の検出を目的に調整するが,血管病変の場合はやや高めの設定で行う.

●胆囊の評価を行う場合には,病変がプローブから深部となる頸部や消化管運動の影響を受けやすい腹腔側に位置する場合は血流が得られにくいことがある.

●膵腫瘍性病変の血流評価を行う場合には,消化管の影響を受けやすいため圧迫しすぎないように注意する.また心窩部横走査にこだわらず,縦走査でも観察するとよい.

参考文献

1)日本超音波検査学会(監):腹部超音波テキスト,第2版.医歯薬出版,2014
2)刑部恵介:ドプラの条件設定と活用.岡庭信司(編):レジデントノート増刊 できる!使いたくなる!腹部エコー.羊土社,pp34-40,2020
3)日本超音波医学会用語・診断基準委員会:肝腫瘤の超音波診断基準(案).超音波医 37:157-166,2010
4)栃尾人司:超音波ドブラ法で捉えた肝細胞癌の流出血流と腫瘤径との関連—発育過程に伴う流出血流路の変遷について.超音波検技 29:629-637,2004
5)刑部恵介,堀口祐爾,今井英夫,他:胆囊壁肥厚性病変の鑑別診断におけるパワードプラ法の診断的意義.胆道 15:35-43,2001
6)小井戸一光:ドプラ法および造影法.超音波医 33:25-35,2006
7)片桐寛之,柳原美智子,遠藤陽,他:胆囊癌診断における超音波ドプラを用いた壁在胆囊動脈血流解析の意義.胆道 23:163-173,2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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