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剝離しやすい硬組織検体の抗原賦活化法
著者: 廣瀬さやか1
所属機関: 1公益財団法人がん研究会がん研究所病理部
ページ範囲:P.920 - P.922
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免疫組織化学染色(以下,免疫染色)において,最適な標本を作製するためには,①固定液の浸透,②脱灰液の選択,③包埋過程における脱水・置換・パラフィン浸透,④パラフィン切片の厚さ,⑤切片の十分な伸展・乾燥など,プレアナリシス工程が重要である.しかし,適切なパラフィン切片が得られても,染色工程での抗原賦活化処理,特に加熱処理において,切片への負荷が大きいために切片の剝離が問題となることがある.本稿では,特に切片の剝離しやすい軟骨,骨,歯などの硬組織切片における加熱処理の工夫を解説する.
免疫組織化学染色(以下,免疫染色)において,最適な標本を作製するためには,①固定液の浸透,②脱灰液の選択,③包埋過程における脱水・置換・パラフィン浸透,④パラフィン切片の厚さ,⑤切片の十分な伸展・乾燥など,プレアナリシス工程が重要である.しかし,適切なパラフィン切片が得られても,染色工程での抗原賦活化処理,特に加熱処理において,切片への負荷が大きいために切片の剝離が問題となることがある.本稿では,特に切片の剝離しやすい軟骨,骨,歯などの硬組織切片における加熱処理の工夫を解説する.
参考文献
1)名倉宏,長村義之,堤寛(編):改訂四版 渡辺・中根 酵素抗体法.学際企画,2002
2)堤寛,鴨志田伸吾:抗原性賦活化法.病理と臨 23:189-198,2005
3)鴨志田伸吾:免疫染色 至適条件決定法.学際企画,2009
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