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文献詳細

雑誌文献

検査と技術5巻11号

1977年11月発行

文献概要

技術講座 細菌

Haemophilus属の分離と同定

著者: 小栗豊子1

所属機関: 1順大病院中検

ページ範囲:P.837 - P.840

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 Haemophilus属はHaemophilic(血液成分を好む)な発育をすることから,和名で血好菌属とも呼ばれる.Bergeyの書(Bergey's Manual of Determinative Bacteriology,第8版)によれば本菌属には19菌種が記載されているが,人体に関係の深い菌種は表2に示した8菌種である.Haemophilus属中病原菌として重要なのはH. influenzae,H. aegorptius,H. ducreyi H. aphrophilusがあげられる.
 H. influenzaeの和名はインフルエンザ菌であるが,インフルエンザ患者の鼻咽頭よりしばしば検出されたことから,インフルエンザの病原体と誤って命名された(インフルエンザの病原体はインフルエンザウイルスである).H. inflecenzaeは呼吸器,耳由来材料より分離されることが多く,また小児の化膿性髄膜炎患者の髄液からも分離される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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