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文献詳細

雑誌文献

検査と技術5巻11号

1977年11月発行

文献概要

技術講座 一般

胃液検査法

著者: 坂野重子1

所属機関: 1社会保険中央総合病院臨床検査部

ページ範囲:P.844 - P.850

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 胃液は健常者においても,胃本来の分泌物である塩酸,ペプシン,粘液などのほかに,胃壁から剥離した細胞や漏出した血液成分,それに飲み込まれた唾液,鼻汁,喀痰成分,逆流した胆汁,膵液,腸液などが多少にかかわらず混在する.そして病的な状態にあっては,これらの成分が増減するだけではなく,特に低酸に加えて胃の排泄機能が低下するような時には,食物の胃内における消化,発酵,腐敗による二次的産物が加わり,胃液の組成は複雑多様に変化する.
 胃液検査は通常,胃分泌機能検査を目的に胃酸度測定を行うことを指すが,前述の事情から,胃前後の関連臓器疾患の情報源として,例えば肺の癌細胞,結核菌,寄生虫卵の検索などにも利用される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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