icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術5巻6号

1977年06月発行

文献概要

測定法の基礎理論 なぜこうなるの?

LE細胞

著者: 橋本博史1

所属機関: 1順大・膠原病内科

ページ範囲:P.417 - P.420

文献購入ページに移動
 1948年,Hargraves1)は全身性エリテマトーデス(SLE)の患者の骨髄標本の中にLE細胞を見いだし,この発見によりそれまでのSLEの診断や疾患概念を変貌させる契機となった.すなわちSLEの診断は,それまでSLEに特異的に見られるとされていた病理組織学的所見(腎糸球体のワイアループ像,脾のオニオンスキン像,ヘマトキシリン体,リップマンザックス型心内膜炎など)によってなされていたが,LE細胞の発見により免疫学的手技が導入され,SLEが自己免疫疾患であるという概念への発端ともなった.近年,免疫学の著しい進歩に伴い,SLEの抗核抗体の検索がLE細胞試験にとって代わるかのごとき印象もあるが,LE細胞試験はSLEの診断,治療の指標として,現在もなお重要な位置を占めている.ここではLE細胞現象の出現機序と臨床的意義について述べたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら