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文献詳細

雑誌文献

検査と技術5巻6号

1977年06月発行

文献概要

実習日誌

長期間の病院実習に疑問を持つ

著者: 中野純一1

所属機関: 1美萩野臨床医学専門学校

ページ範囲:P.467 - P.467

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 学外実習があることは入学前から知ってはいたのだが,その期間については他校からの見聞で1年程度のものから数か月というものまで様々で,私たちはどのくらいの実習期間を持つのか興味があった.というのも,私たちは第1期生で学外実習の歴史がないのだから分からないわけである.結局,学外実習が約1か月ということに収まった.病院実習を半年から1年も行っている学校の方々から見れば,そんな短期間で大丈夫かと心配されるかと思うが,実際のところ安心した.
 実習病院と言っても様々で,すべての検査項目を行っている病院があるわけがないし,ある科目の検査のない病院もある.もし,病理を行っていない病院で1年間も過ごしたらどういう結果になるか明白であろう.また,どのような検査でもやらせてくれるわけでもないのに,長期間学外実習に出ていてよいのだろうか.特に言いたいことは,各々の病院の検査室にはルーチンがあって,私たちが知りうるものはルーチンが最たるものであって,ルーチンを外れる検査法は知りうる機会がないかもしれないということである.また,今日現場ではオートアナライザーなどの導入によって自動化が進み,学生の実習にとって不利な材料が多くなると同時に,現場では基礎的で教育的な意義のある検査や歴史的な意義を持った検査などは行わないのである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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