文献詳細
文献概要
病気のはなし
急性糸球体腎炎
著者: 原田稔1
所属機関: 1日大・第2内科
ページ範囲:P.486 - P.491
文献購入ページに移動 急性糸球体腎炎は一般に明らかな先行感染に引き続いて,ある潜伏期間,多くは感染後1〜2週間の後に浮腫,血尿,高血圧などの臨床症状を呈してくる.先行感染の多くは上気道感染であり,病原体としてはA群β溶連菌が古くから知られている.本症の発現には抗原抗体反応が関与するとされている.すなわち溶連菌感染が起こると溶連菌の菌体成分が抗原となり,これに対して抗体が形成され,次いで循環血漿中で抗原抗体複合物を形成し,更に補体を活性化させ,糸球体毛細管基底膜に沈着し病変を惹起すると解されている.
急性糸球体腎炎の先行感染として溶連菌以外に肺炎球菌,ブドウ球菌,ウイルス感染などによる例も認められている.
急性糸球体腎炎の先行感染として溶連菌以外に肺炎球菌,ブドウ球菌,ウイルス感染などによる例も認められている.
掲載誌情報